こんにちは。
今回は、motoさんという副業しまくってるサラリーマンの方が書いた「転職と副業のかけ算」の書評を書こうと思います。
motoさんは年収240万のホームセンターから、転職を4回繰りかえしてどんどん給料を上げていき、今や本業年収が1,000万らしいです。
もっとすごいのが、副業年収で4,000万あるところ。
もう「今の自分にとってためになるしかないだろう」と思って、読んでみました。
大変面白かったので感想を書いていきますね。
コンテンツ
「サラリーマンの経験」はお金を稼ぐための資産になる
まず著者のキャリアは、短大卒から10年間、以下のようなものとなっています。
地元のホームセンター(年収240万円)
→ 人材企業(年収330万)
→ リクルート(年収540万)
→ ITベンチャー(年収700万)
→ 広告ベンチャー(年収1,000万)
本業だけでなく、その会社員時代の経験をWebコンテンツに発信していく副業を行うことにより、本業以外の収入として4,000万を稼ぎだしています。
この転職回数は「これからの時代は安定した企業というものがなくなっていく」という著者の考えからくるものでした。
大企業でも希望退職やリストラなんかがありますもんね。
それなら、いつでも転職できる経験を身につけた方が、現代社会をサバイブできると考えたのです。
「自分はいつだって転職できる」という自信を持つことで、本当の安定につながると著者は言っています。
そういう意味で、「どこでも転職できるようなサラリーマン経験ができる企業に就職しないといけない」のでしょう。
僕の今の仕事はかなり特殊なスキルなので、同業他社以外の企業に入社して役に立つことはありません。
絶望を感じたと同時に、次の行動に移すべきなのか考えるようになりました。
「短期で実績が出せる」「裁量権がある」職場での経験は、転職で評価される
著者はなぜ最初に年収240万円のホームセンターに就職したのでしょうか。
それは入社前の著者のねらいに理由があったのです。
というのも、実は大手のIT企業に就職していたにもかかわらず、地元のホームセンターに就職したのですが、「大手すぎて実績が出せないし、裁量権もないのではないか」と感じたことで、その内定を蹴ったんです。
同じ会社にずっといてゆるやかに給料を上げていくより、転職しながら給料を上げて行ったほうが効率が良いと考えた著者は、素人目に見ても課題だらけなホームセンターに就職をし、実績を作ることを考えました。
これに20歳時点で気づいているのがすごいですよね。
大手企業にいる僕は自分に裁量がある・実績を作れるようなことはしておらず、ほとんどが社内調整で大きな仕事の歯車の一部というイメージです…
まあこれは大企業が悪いのではなく本人の考え方次第なのでしょうけど、常に目的意識は持っていたいものですね。
「軸ずらし転職」により大きく年収を上げる
ここがこの本の必読ポイントです。
正直、5年前に知っておきたかった…
年収の高いサラリーマンに必要な5つの要素
まずは年収の高いサラリーマンに必要な5つの要素、すなわちどこの業界においても必ず役に立つ要素をご紹介します。
- 論理的に思考し、物事を組み立てる力
- 構造的に事象を見据え、物事をとらえる力
- 俯瞰してみることで、課題をとらえる力
- 課題解決における仮説を立て、わかりやすく説明する力
- 上記4つを用いて組織をマネジメントする力
転職経験で若い内から裁量権のある仕事をしていたことから、著者には上記5つが身についていました。
つまり年収が高くなる条件はそろっていたということになります。
信じられないですね、30になった僕にこれらのスキルがあるかと言われたら、なんにも言えないです。
そして「業界」と「職種」に注目した軸ずらし転職へ
スキルがそろったら後は年収の高い業界に転職するだけです。
そして年収を上げる転職方法を著者は「軸ずらし転職」と呼んでいます。
ちなみに年収に「役職」は関係ありません。
年収は「業界(小売・金融等)」と「職種(営業・開発等)」で決まります。
「小売業界の取締役」よりも「金融業界の部長」の方が年収は高いでしょう。
金融は莫大なお金を運用しており、社員1人当たりの利益率が高いことから、給料も大きくなるのです。
転職で年収を上げるには、より「業界」または「職種」に軸を置きながら、年収の高いもう一方のポストに就けばいいということになります。
今まで培った経験をもとに、さらに年収の高い「業界」「職種」につくことこそが、軸ずらし転職の本質なのです。
ちなみに「業界」も「職種」も他では全く潰しがきかない環境(しかも役職も一般職)にいる僕は「めちゃくちゃヤバすぎる」と焦っている最中です。
書籍全体の感想
読んでみてとてもよかったです。
キャリアアップを具体的な方法に落とし込んで行動した著者は本当にすごいと思いました。
私のように30を過ぎてからこれに気づいた人間は、「もう希望がないのだろうか」と思いました。
しかしここでWakWorkに出会えて希望が出てきました。
「まだいける」と思いました。
自分のキャリアについて不満を言うより、未来を変えるために頑張るしかありません。
そんな勇気をもらえた、読書体験でした。